多摩キャンパスは、緑に囲まれた丘にあります。といっても、丘に登る必要はありません。多摩都市モノレール駅「中央大学・明星大学」駅を出れば、そこがキャンパスです。
このモノレール沿線とその近隣には、いくつかの個性的な市街・エリアがあり、美術館も点在しています。特に立川には、2020年に一挙に2館が開館しました。これらの美術館群を中心に、中央大学エリアをご紹介します。
立川 ──アートと新街区と広大な公園
LUMINE、伊勢丹、高島屋と大型店舗が建ち並ぶJR立川駅。周囲には古着屋や居酒屋も多く集まります。映画館も4館あります。
駅から数分、モノレール線のすぐ脇に、新街区GREEN SPRINGSが2020年春に開業しました。高層ビルのない広い空のもと、緑豊かな空間の中に各種のショップ、カフェ、レストランのほか、ミュージアムがふたつ開館しました。街区入口にあるたましん美術館は、東洋陶磁や日本近代美術を中心に充実したコレクションを展示しています。
街区の中心に位置するPLAY!は、絵本などアートの境界を軽々とふみこえた、新しいコンセプトのミュージアムです。この街区には、2,500席のホール「Stage Garden」もできました。
街区のすぐ隣は、新宿御苑の3倍近い広大な昭和記念公園です。街中の喧騒に疲れたら、気候の良い季節には緑の中でのんびりできます。
立川はまた、「パブリック・アート」の先進地として知られています。「ファーレ立川アート」エリアでいろんな発見をしてください。
多摩キャンパスからモノレールで16分。立川から新宿までは、JR中央線・特別快速で25分、吉祥寺までは特快と快速を乗り継いで15分です。
多摩センター ──街の活気と緑の公園、美術館
多摩モノレール、京王線、小田急線の3駅が集まる多摩センターは、多摩キャンパスから最も近い活気ある街です。大型店舗や映画館(イオンシネマ)の並ぶ大通りの突き当たりには、大ホールを持つ複合施設「パルテノン多摩」があり、中央大学のオーケストラもここで演奏会を開いています。その奥には緑豊かな多摩中央公園があります。
パルテノン多摩に向かって左に折れたところ、サンリオピューロランドの手前には、長らく多摩美術大学美術館がありました(多摩美大キャンパスに移設予定)。ここにはコース卒業生が学芸員として在籍しており、美美コースの見学や実習で会うこともあるでしょう。いや、きっと会いますね。
美術館すぐ手前のベネッセコーポレーション東京本部ビルには、ニキ・ド・サンファル《蛇の樹》他4点が屋外展示されており、パブリック・アートの好例として知られています。
ここから新宿まで、京王線か小田急線で約30分です。
町田 ──親しみやすさと丘の上の美術館
JR線と小田急線が集まる中心部は、〈地元〉的な親しみやすい雰囲気の街並みです。そこから東にしばらく歩き、芦ヶ谷公園の丘に登ると、版画に特化して全国的にもよく知られている町田市立国際版画美術館があります。西洋各時代の版画と、日本の浮世絵から現代版画まで広く収蔵しているユニークな美術館で、企画展も活発です。
多摩キャンパスから町田まで、モノレールと電車で25分。町田から新宿までは小田急線で約30分、横浜まではJR横浜線でやはり約30分です。
多摩ミュージアム・アートネットワーク
このほか多摩地区には、八王子、相模原、三鷹、調布、吉祥寺などに美術館やアート関連のセンター、ギャラリーがあります。これらを訪ね、楽しみながら、ゆったりと美術史と美術館を学ぶことができます。
多摩ミュージアム・アートネットワークのサイトは、こちらです。